

[卸売業]事業再編
利益が減少し、後継ぎも明確におらず
廃業も検討している
廃業するのはもったいない!
損益管理の整備と再編を行い
M&Aなどをやりやすい状況に
ご依頼時の状況と
ご相談内容
卸売業(役員と従業員合わせて約20名、売上約20億円)を営んでいる会社で、後継ぎが明確におらず廃業も検討している中、相談できる相手がほしいということで弊事務所が顧問になった。
金井・鈴木
会計事務所からの
提案・解決策
<状況分析>
利益が減少傾向にあり、廃業を検討しているということだったため、まずは事業の収益性を分析するために事業別損益表の作成や販売先別の利益分析を行い、同時に財務状況の確認も行った。
結果、損益状況は会社全体では利益があまり出ていないものの、事業別に見ると収益性が高い事業もあり、やり方次第で利益は増やせることから、廃業するのはもったいないと進言した。また、財務状況は良好であるものの、歴史の長い会社であるため創業家財産と事業用財産が混在していることが判明した。
<提案・対応内容>
まず、経理体制が脆弱であったため、自社で部門別損益管理や販売先別の利益が把握できるよう指導を行った。
また、主要業務は全て従業員(血縁関係なし)が担っている状況にあり、事業を従業員への引き継いだり、M&Aにより、いずれ親族ではない方へ事業を渡す可能性が高いことから、スムーズな事業承継をするための準備として、会社に混在している創業家の財産について、会社分割(新会社を設立)を行うことで会社から切り離すことを提案した。
対応後の結果
部門別・販売先別の損益管理ができるようになり、
創業家財産を新会社に移し、M&A等をやりやすい状況が整った。
対応 にあたり
困難だったこと
経理体制が脆弱な中での事業の収益性の把握は相当程度時間を要し、事業を継続していくと判断してからも、社長等に会社分割の意義について時間をかけてじっくり説明をしたため、会社分割が完了するまでは2年程度を要した。