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対談形式でお届けする
金井・鈴木会計事務所からの
メッセージ

代 表

公認会計士・税理士

金井 満

Mitsuru Kanai

「中小企業の“管理本部長”をやる

 それが我々の仕事」

代 表

公認会計士・税理士

鈴木 朗広

Akihiro Suzuki

「同じ目線になるのではなく

   耳に痛くても、問題点をしっかり

   伝えることが大切」

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「一緒に悩む」それが基本

ーー どういった業務・依頼が多いですか?

 

鈴木朗広(以下 鈴木): 基本業務としては、経営者や管理部門の責任者の方から様々な相談を受け、問題を解決するための助言や具体的な方法の提案をしています。いわゆる顧問業務ですね。会計税務に係ることであれば私で完結することがほとんどですが、場合によっては提携している弁護士や社労士等と連携しています。やはり日常的に多いのは会計税務についての相談対応ですね。

 

金井 満(以下 金井): 経営者からの相談で最近の案件だと株主との関係に困っている社長。最近流行ってる「モノ言う株主」なんていう株主の要求対策。中小企業では少ない事例ですけどね。

 

鈴木: 例えばやたらに配当をよこせとか、色々な要求を突きつけてくるパターン。

 

金井: 株主の要求をすべて聞いていたら会社はまわらない。どうするべきか、どう考えていくべきなのかを助言します。基本的に大資本でまわっているわけではない中小企業においては「株主至上主義」なんてものはない。会社はそこで働く人間の集団として何を目指しどうあるべきかの方が大事であって、株主に配当を渡すのが第一になっちゃいけない。そういうことを明確に伝えています。

 

鈴木: その他の取扱業務としては、事業や組織の再編、企業の再建・清算に関する助言、そして事業承継に関する助言・指導。 事業承継に関しては株の引き継ぎや相続税の問題など非常に複雑でテクニカルな問題が多く発生しますが、そういった事案にもすべて対応しています。

 

金井: 結局、経営って個別の問題ではなくトータルな悩みだから、今話したようなことも含めてすべての問題に包括的に対処できるかということ。会計士って多くの場合、決算書を作るとか税務申告書を作るとか個別の機能だけを提供してしまうのだけど、それでは経営者の根本的な悩みは解決できない。悩める経営者に伴走して「一緒に悩む」それが基本。

「問題の本質」を見抜く

ーー 金井・鈴木会計事務所の強みや特長はどのようなところですか

金井: まず、お話したように普通の会計士や税理士がやっていることよりずっと踏み込んでるというところです。

 

鈴木: 単なるアウトソーシングではないというところですね。さきほどの株主対応の例で言うと、入口は税務相談だったんです。顧問税理士がちゃんとした対応をしてくれないから他の良い事務所を紹介してほしいということでした。でも色々と話を聞いてみると、もちろん税務もやってあげる必要があるけど、それ以上に株主対応の方が問題なんじゃないかと金井先生が見抜いて指摘したら「実はそうなんです…」と。社長も株主問題の悩みの方が強かったわけです。

 

金井: 外注として依頼された業務をこなすだけじゃなくて、今の話のように「本当の問題はこっちでしょ」と本質を見抜いてあげる必要がある。そこで株主問題が経営に影響を与えているならどうするのか。場合によっては社長の代わりに株主と直接話すこともありますよ。

 

鈴木: 問題の本質を見抜いて、「ここを視点に問題解決しないといけないんじゃないですか」と社長にもの申すことができる。そこがうちの事務所の強みであり基本スタンスです。「寄り添うのではなく、ともに背負う」という感じです。

金井: あとは銀行対応ね。経験がないと普通銀行対応なんて知らないから。社長ひとりで行かせるのも心許ないので、一緒に行って話をします。銀行に嫌がられることもあるけどね(笑)。でも我々は借金を踏み倒すわけでも金利を下げさせるわけでもないんです。 基本的なスタンスとして、節税しろと指導することはないんです。原則としてしっかり稼いでちゃんと税金を払いなさいと。

中小企業は税率的にも優遇されているんだからしっかり税金を払ったうえで純粋な利益を積み重ねていく。その方が節税してお金を増やそうなんて考えるより結果的にお金は増えていくんです。

だから銀行に行っても金利下げろなんて言ったことがない。会社を健全にまわすためにちょっと協力してくれって言うだけ。

銀行も私の言っていることが理解できれば協力してくれるし、社長も自分では判断できない交渉をやってあげれば安心するし、随分楽になるでしょ。そういうところまでカバーしてあげられるかってことなんです。

「中小企業の管理本部長」になればいい

ーー 事務所の理念はありますか

金井: 理念というか、ずっと言っているのは「中小企業の管理本部長になればいいんじゃないか」ということですね。

つまり大企業では社長になる人って技術畑や営業畑出身の人が多くて、ナンバー2として財務畑出身の管理本部長が必要なんですよ。だけど中小企業にはそれがいない。いてもせいぜい経理部長。だから経営レベルで社長にアドバイスできる人間がいないんです。中小企業で経営が上手くいっているところは財務畑出身で社長になっているケースが多い。

私は中小企業経営者の息子で、父親の会社を再生のするために会計士になりました。今は社長ですけどね。実際に取り組んでみると中小企業は財務会計が弱いところが圧倒的に多いということが分かったんです。まわりの会社もそうでした。社長も経理は決済だけやればいいという意識でいる人が多い。だから中小企業の管理本部長に我々がなっていかないといけないなと感じたんです。

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鈴木: 管理本部長の立場として、クライアントである社長と同じ目線になるのではなく、耳に痛くても問題点をしっかり伝えるということが大事だと思います。社長目線に合わせてしまうと何の解決にもならないので、ちゃんと俯瞰して見ながら問題点を指摘していくことが大事だと。

普通は報酬をいただいているクライアントだから、あまり強く言えないとか、問題に気づいても放っておいたりしてしまうと思うんですけど、私たちは問題を見つけたら黙っていられないし、耳に痛くてもズケズケ言う(笑)。

でもそれがその会社のためだから。そこは今後もブラさずにいきたいと思っています。

「健全な成長ができる企業を増やす」それが会計士の務め

ーー 会計士に求められているのは、どんなことだと思いますか

鈴木: 制度的には上場会社の監査ということになるんですけど、会計士って実はその知識、経験を使って色々なことができるわけなんですよ。だから求められていることというより、できること、やらなければならないと思うことで言うと、先ほども話に出ているとおり、中小企業の管理本部長の代わりになるということだと思います。そうなり得る存在が会計士だと思うし、そういう役割を果たせる会計士が増えていけば良いなと思います。だけどまだまだそういう会計士は少ないです。

同時に利益管理が大事ということに気づいていない、意識が向いていない経営者も多いのが現状です。単に決算書を申告のたびに作ればいいんでしょというスタンス。月次で損益を見るとか、どこに問題点があるのかを数字を見て判断するということをやっていない経営者が多いです。そこをしっかり伴走して、一方的にこちらの考えを押し付けるのではなく、主張は聞き入れながらも「ここは違うんじゃないですか」とキチンと示す管理本部長としての役割を担って健全な成長ができる企業を増やしていく、それが会計士としてやらなければならないことだと思っています。

金井: 会計士の王道はさっきも言ったように監査だけど、それは不正を正すという間接的な役に立ち方だから。世の中の役に立ち方でいうと、我々がやっている企業再生のほうが直接的に役に立っているという自負はありますよ。

実際に会社が傾いちゃうと、経営者も聞かざるをえないからいいんだけど、中途半端な状態だと「まだいいや」ってなっちゃう。 「縁なき衆生は度し難し」って言葉があるけど、聞く耳を持たない人にはこちらもどうしようもない。

最終的に判断するのは経営者だから。こちらも不幸にさせるためにやっているわけではないんだけど、自分たちの正義感を押し付けてもね。まさに「縁なき衆生は度し難し」。最後に判断するのは経営者自身ですよ。

でも最近は見捨てないで、また困って頼ってきたら「よし助けてあげる」って心境だね。俺も歳取ったから(笑)

「医者と同じ」会社が健全になってくれれば嬉しい

ーー この仕事のやりがいってどんなところですか

金井: 医者と同じですよ。病んでた会社が健全になったとき。問題が解決して順調に行ってくれたら役に立てたなと。会計士としての自分の存在意義を感じますよ。まぁ、私だけの力で良くなっていくわけではないからね。自分たちでも工夫と努力をして良くなっていくわけだから。そこも医者と同じような感覚。良い会社がどんどん増えていってくれたらいいなと思います。

 

役所を辞めてすぐの第一号顧問っていうのがあって、ある銀行の支店長から紹介された家族経営の食品雑貨屋なんだけど業績が悪くてね。税務申告も何年もやってなくてちょっとさじ投げちゃってるような感じで、何とかならないですかと(笑)。

話を聞いてみたらコンビニに業態変更したいということで、銀行から融資が出れば何とかやれないこともなさそうだったので、銀行対応、税務処理など大変だったけどどうにかやりきって何とかなったんですよ。その後コンビニが順調に売れだしてきて、うちの第一号顧問になるわけだけど、そのうちコンビニ出店競争の時代になってきて、これはいよいよダメだということで、息子夫婦には会社勤めへの転身を、両親には建物を貸して家賃収入で暮らせるように提案して結果上手くいったんです。判断難しかったけどね。あれから何十年も経つけど今でも年賀状が来ますよ。今でも感謝されるし、そういうのは嬉しいですよね。

鈴木: 私も金井先生と一緒ですけど、やっぱりその会社が良くなっていったときですね。

特に良かったなと思うのは、ひとつの問題を解決して、そこの社長からまた別の依頼が来たときは自分の働きが認められたというか、頼りにされていると実感するんですよね。これは監査法人にいたときには感じられなかったことです。監査の場合はそういう感謝されるシーンはなかなかないので。

私は講師として勤めていた塾の経営が傾いてきて、社長が顧問の会計士に相談している姿を見て、初めて公認会計士という存在、仕事を知ったんです。社長が頼りにするくらいだから困った人の役に立つ仕事なんだなと。そこで今後の身の振り方も考えて会計士を目指したんですけど、会計士になれたら自分がこの塾を救おうって思っていたんです。残念ながら会計士なる前に倒産してしまったのですが。だから私は普通の監査をやるよりも中小企業の助けになりたいと思う気持ちが強いですね。

「会社を引き継いで苦労している二代目」にこそ頼ってほしい

ーー どんな会社・経営者に相談してほしいですか

金井: それはもう二代目ですよ。会社を引き続いで苦労している人。言ったように私も中小企業の息子で父親の会社を継いで事業再生をやり、今も社長をやっていますからね。そこが一番助けになるだろうと思いますよ。

 

鈴木: そうですね。やっぱり事業承継の部分では先代社長にはっきりものを言わないといけないシーンがあるので、そこをうちはズバッと言えるので。実際に言いづらいことを代わりに(先代社長に)伝えてくださいと頼まれることもありますから。

 

金井: 代わりに言いに行くんですよ、「そろそろ辞めてほしいらしいよ」って(笑)。ああいうのは私じゃないと言えないけどね。 怒る人もいますよそりゃ「長い付き合いなのに、息子の味方するのか」とかね。

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鈴木: もちろん、その会社のこの先の絵を描いているからなんですよね。その会社や従業員の今後ために誰かが憎まれ役をやらなきゃいけないので。

 

金井: ケンカになることもありますよ。でも仕方ないよね。

 

鈴木: あとは我々の提案を聞き入れてくれる経営者ですよね。ずっと話してきましたけど、誰でもそういうわけではないですから。 でも本当に問題意識を持っているのは社長よりもその下の管理をしている人や自社の状況を俯瞰して見れる人だったりするので、そういう人がうちを頼って来てくれればいいかなと思っています。

 

金井: 実際、過去にはそういう会社が多いですよ。ナンバー2とか3がこれはもう社長に任せていたら危ないなということで相談に来る。ある意味そういうことに気づく人間がいる会社は組織としては大丈夫なんですよ。社長が問題なだけであって。そういうケースは結構あります。

我々の力を必要としている企業・経営者に知ってほしい

ーー 今年(2024年)より、これまでの「金井公認会計士・税理士事務所」から

  「金井・鈴木 公認会計士・税理士事務所」に事務所名を改称してウェブサイトも公開しました。

  どのような思いがあったのですか。

金井: 金井公認会計士・税理士事務所を35年にわたって運営してきました。次世代にもこの事務所の存在を残すことが必要だとの確信のもとに、金井・鈴木 公認会計士・税理士事務所として新しい在りようを鈴木に託すこととし、口コミのみの業務受注から多少なりとも脱することを目指して、このウェブサイトを立ち上げました。

 

鈴木: 今後もクライアントからの紹介による新規受注というのを基本としつつも、我々の力を必要としている企業、経営者にもっと広く私たちのことを知ってもらいたいという思いがあり、また私がこの度共同代表になり事務所名が変わったこともあってその周知ためにもウェブサイトを開設しました。

私たちの仕事って、お話してきたようにいわゆる一般的な会計事務所とは手法も踏み込み方も全然違うので、紹介するときにも説明が難しいんですよね(笑)。そういう意味でも事務所の概要や特長が分かるものを作ろうということになりました。

「中小企業を元気にさせる」そのために―

ーー 最後に今後について思っていることを教えてください

金井: 今はそれぞれ自立してやっているからいい形になっているのではないかと思っていますよ。

このままずっと行けばいいやと思うんだけど、人間は歳を取るからそうもいかないからね(笑)。だからそれぞれが単独で依頼が受けられるようになっていかなければならないし、我々も色々と変化していかなきゃいけない。私もまだまだ何とかしてやらなきゃならない案件も抱えているしね。事務所としては新たな時代に向けての過渡期ですね。

 

鈴木: ずっと金井先生がやってきた「中小企業を元気にさせる」というところで、中小企業の弱い「管理」という部分をしっかりとさせていくために機能していきたいと思っています。今いるクライアンの方々は二代目として会社を引き継いで苦労している人が多いので、引き続きそのサポートをしていきたいです。

事務所としての基本の方向性はありつつも各会計士がそれぞれプロフェッショナルとして問題意識をもって職務にあたっているというのが今のうちの事務所という感じです。ただ作業をするだけの人で溢れている事務所とは一線を画していると思います。

大企業のクライアントについてもこれまで通り手掛けていきますが、今後も中小企業分野の専門家として、企業再生や成長中の会社の組織化などに尽力していきたいと思っています。

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